農業揚水機場吸水槽内の水質の時刻変動 農業用水の送水過程におけるアオコ (藻類) と水質の変化に関する研究 (II)

富栄養化した湖水を送水している農業揚水機場吸水槽における水質の時刻変動を,送水過程にある第1,第2,第3の3事所の機場で調査した。湖本取水点の第1機場での水温,pH,DO,SS,Chl-a,COD,Org-Nはいずれも大きな時刻変動を示した。これは気象条件の変化とそれに伴う植物プランクトンのアオコの生理的活動によるものである。一方,送水先の第3機場では各水質成分の時刻変動は少なく,かつその値は取水点よりも減少した。しかしNO3-NとPO4-Pの値は逆塔増大した。このことは,アオコが送水過程で沈澱や分解によって減少し,それとともに窒素やリンを放出していることを示している。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNōgyō Doboku Gakkai ronbunshū Vol. 1989; no. 140; pp. 65 - 70,a2
Main Authors 高杉, 丈之, 渡辺, 邦夫, 青山, 和夫, 田淵, 俊雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 農業農村工学会 01.04.1989
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-2335
1884-7234
DOI10.11408/jsidre1965.1989.140_65

Cover

More Information
Summary:富栄養化した湖水を送水している農業揚水機場吸水槽における水質の時刻変動を,送水過程にある第1,第2,第3の3事所の機場で調査した。湖本取水点の第1機場での水温,pH,DO,SS,Chl-a,COD,Org-Nはいずれも大きな時刻変動を示した。これは気象条件の変化とそれに伴う植物プランクトンのアオコの生理的活動によるものである。一方,送水先の第3機場では各水質成分の時刻変動は少なく,かつその値は取水点よりも減少した。しかしNO3-NとPO4-Pの値は逆塔増大した。このことは,アオコが送水過程で沈澱や分解によって減少し,それとともに窒素やリンを放出していることを示している。
Bibliography:ZZ00015250
431225
ISSN:0387-2335
1884-7234
DOI:10.11408/jsidre1965.1989.140_65