新漬け沢庵の特有香

(1) 市販の新漬け沢庵の揮発性成分を凍結蒸留法により分離し,GCおよびGC-MSにより分析した。 (2) 揮発性成分として40種の化合物を同定し,そのうち32種は沢庵香気成分として初めて同定された。 (3) 主要成分は,発酵臭を代表するエタノール,2-メチルプロパノールなどのアルコール類と2-メチルプロピルアセテートなどのエステル類であったが,微量成分として3種の含硫化合物,2-メチルチオエタノール,メチオノールおよびそのアセテートが同定された。 (4) 上記含硫化合物をアルコール類やエステル類等の発酵臭に微量添加し沢庵香気への寄与を検討した結果,沢庵の特有香気に重要な役割を果たしていること...

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Published inNippon Shokuhin Kōgyō Gakkaishi Vol. 31; no. 8; pp. 520 - 524
Main Authors 小林, 彰夫, 小林, 誠子, 久保田, 紀久枝
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 日本食品科学工学会 01.08.1984
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ISSN0029-0394
DOI10.3136/nskkk1962.31.8_520

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Summary:(1) 市販の新漬け沢庵の揮発性成分を凍結蒸留法により分離し,GCおよびGC-MSにより分析した。 (2) 揮発性成分として40種の化合物を同定し,そのうち32種は沢庵香気成分として初めて同定された。 (3) 主要成分は,発酵臭を代表するエタノール,2-メチルプロパノールなどのアルコール類と2-メチルプロピルアセテートなどのエステル類であったが,微量成分として3種の含硫化合物,2-メチルチオエタノール,メチオノールおよびそのアセテートが同定された。 (4) 上記含硫化合物をアルコール類やエステル類等の発酵臭に微量添加し沢庵香気への寄与を検討した結果,沢庵の特有香気に重要な役割を果たしていることが示された。
Bibliography:ZZ20000202
292757
ISSN:0029-0394
DOI:10.3136/nskkk1962.31.8_520