牧草のエストロジェン様物質によるラット乳腺の反応

ラジノクローバーおよびアルファルファからエタノール抽出した植物性エストロジェソ様物質に関して,その性状,力価およびラット乳腺に対する影響などについて試験を行い,次のような成績を得た。 1)ラジノクローバーおよびアルファルファのエストロジェン様物質を測定した結果,ラジノクローバーには生草1kg当たりestrone換算で約2.1μg,アルファルファでは約3μ9であった。 2)これら牧草抽出物を泌乳ラットに経口投与したところ,乳腺中のNa,Clなどの電解質が増加し,K,K/Na比が減少,カリクレインが増加した。乳汁中白血球数の増多,子宮重量の増加もみられた。 3)同時に,これら泌乳ラット乳腺内のエス...

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Published inKachiku hanshokugaku zasshi (Tōkyō. 1977) Vol. 23; no. 1; pp. 7 - 11
Main Authors 飯塚, 三喜, 元井, 葭子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本繁殖生物学会 01.04.1977
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Summary:ラジノクローバーおよびアルファルファからエタノール抽出した植物性エストロジェソ様物質に関して,その性状,力価およびラット乳腺に対する影響などについて試験を行い,次のような成績を得た。 1)ラジノクローバーおよびアルファルファのエストロジェン様物質を測定した結果,ラジノクローバーには生草1kg当たりestrone換算で約2.1μg,アルファルファでは約3μ9であった。 2)これら牧草抽出物を泌乳ラットに経口投与したところ,乳腺中のNa,Clなどの電解質が増加し,K,K/Na比が減少,カリクレインが増加した。乳汁中白血球数の増多,子宮重量の増加もみられた。 3)同時に,これら泌乳ラット乳腺内のエストロジェン様物質を測定したところ,対照群に比し実験群の方が高い活性値を示した。 4)牧草抽出物および乳腺内のエストロジェソ様物質の一つはペーパークロマトグラムおよび紫外吸収スペクトルからcoumestrolではないかと思われた。
Bibliography:ZZ00021434
152036
ISSN:0385-9932
DOI:10.1262/jrd1977.23.7