ケージ養豚に関する研究 VI. ケージ養豚における飼料の給与量と給水方法について

ケージ養豚における定量給飼法として, 生後日令式飼料給与法を設定し, さらに体重法との比較飼育試験を行ったところ, 生後日令を基準にした飼料給与法でも, 体重法とほとんど変らない成績が得られ, 日令式飼料給与法は, 実用的な定量給餌法であることがうかがわれた。 ケージ養豚における体重90kg以後100kgまでの飼料給与量を設定するため, DCP12.9%, TDN70.1%の配合飼料を用い, 3.1kg/日, 2.9kg/日, 2.7kg/日の3試験区を設け飼育試験したところ, 3.1kg/日給与区が良好な成績を示し, かつ適当な給与量であることがうかがえた。 ケージ養豚の給水方法改善のため,...

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Published in日本養豚研究会誌 Vol. 15; no. 2; pp. 87 - 95
Main Authors 塩沢, 道雄, 宮脇, 耕平, 久保田, 建御, 大沢, 保, 川上, 素行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本養豚学会 31.07.1978
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Summary:ケージ養豚における定量給飼法として, 生後日令式飼料給与法を設定し, さらに体重法との比較飼育試験を行ったところ, 生後日令を基準にした飼料給与法でも, 体重法とほとんど変らない成績が得られ, 日令式飼料給与法は, 実用的な定量給餌法であることがうかがわれた。 ケージ養豚における体重90kg以後100kgまでの飼料給与量を設定するため, DCP12.9%, TDN70.1%の配合飼料を用い, 3.1kg/日, 2.9kg/日, 2.7kg/日の3試験区を設け飼育試験したところ, 3.1kg/日給与区が良好な成績を示し, かつ適当な給与量であることがうかがえた。 ケージ養豚の給水方法改善のため, 飲水量および飲水制限を給飼時から1時間としてその発育に及ぼす影響について検討した結果, 次のような成績を得た。 1: 体重60kgの飲水量は, 1頭1日当り9.5kgで体重に対する割合は15.8%, 給飼量に対して3.9倍であった。 2: 飲水時のこぼれ水量は, 1頭1日当り4.87kgで飲水量に対する割合は51.5%であった。 3: 発育成績において, 所要日数, 1日平均増体重, 飼料要求率などいずれの成績もI区 (30~60kgを自由飲水, 60~90kgを制限飲水) が最もよく, 次いでII区 (30~90kgまで制限飲水), 対照区 (30~90kgまで自由飲水) の順であったが, 有意な差は認められなかった。 4: と体成績において, と肉歩留, 背腰長II, ロース断面積, 背脂肪の厚さ, ハムの割合など測定値には差はなく, また肉眼的検査による肉色, 肉質, 脂肪の品質などについても有意な差は認められなかった。しかし枝肉格付では, II区の上物率の割合が他の区よりわずか劣った。
Bibliography:180558
ZZ20003255
ISSN:0388-8460
2186-2567
DOI:10.14899/youton1964.15.87