P-11)クリニカルパス適用胃切除患者におけるCefazolin(CEZ)とAmpicillin/Sulbactam(SBT/ABPC)の術後感染発症阻止効果ならびに費用対効果の比較
目的:日本医科大学付属病院第1外科では, 胃癌切除手術にクリニカルパス(CPと略す)を導入している. これまで薬剤部では, 同CPに薬剤管理指導業務を通じて積極的に携わっており, CPを薬剤経済学的な観点から解析し, その有用性を報告している. 本研究では, 胃癌切除手術の感染発症阻止薬として用いられているCefazolin(CEZ)とAmpicillin/Sulbactam(SBT/ABPC)の費用対効果についての検討を行い, 知見を得たので報告する. 対象および方法:2002年1月から2003年9月までに胃切除術CPを用いて手術が行なわれた患者157名を抽出し, CEZ投与群とSBT/AB...
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Published in | Journal of Nippon Medical School Vol. 71; no. 6; p. 468 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2004
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Summary: | 目的:日本医科大学付属病院第1外科では, 胃癌切除手術にクリニカルパス(CPと略す)を導入している. これまで薬剤部では, 同CPに薬剤管理指導業務を通じて積極的に携わっており, CPを薬剤経済学的な観点から解析し, その有用性を報告している. 本研究では, 胃癌切除手術の感染発症阻止薬として用いられているCefazolin(CEZ)とAmpicillin/Sulbactam(SBT/ABPC)の費用対効果についての検討を行い, 知見を得たので報告する. 対象および方法:2002年1月から2003年9月までに胃切除術CPを用いて手術が行なわれた患者157名を抽出し, CEZ投与群とSBT/ABPC投与群に分け, 患者データ, 術後感染発症阻止薬費用, 術後感染発症者数等を収集, 解析し, 費用対効果を判断分析モデルを用いて検討した. 結果および考察:CEZ群の症例数は62名, 術後感染発症阻止率は69.4%, SBT/ABPC群の症例数は95名, 術後感染発症阻止率は69. 5%であった. 患者1人当たりの期待抗菌薬費用の合計はCEZ群で15,556円, SBT/ABPC群で20,402円であった. 従って, 費用対効果比はCEZ群で22,565, SBT/ABPC投与群で29,355であった. 以上の結果より, 費用対効果はCEZの方が良いことが示唆された. |
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ISSN: | 1345-4676 |