3)性ホルモンの異常を伴った大腿骨頭すべり症のl例

目的:思春期に発症する大腿骨頭すべり症は, しばしば内分泌異常を合併することが報告されている. 今回, 我々は性ホルモンの異常を伴い男性仮性半陰陽を呈した大腿骨頭すべり症の1例を経験したので報告する. 症例:19歳. 主訴は左股関節痛と無月経である. 両親がいとこ同士で結婚しており, 妹である三女にも無月経が認められた. 小学生の頃より高血圧を指摘されていたが, 特に治療は行っていなかった. 1995年5月より, 運動後に左大腿部痛が出現し, 徐々に肢行を呈した. 同年6月24日に転倒し, 歩行不能となった. 同日他医に受診し, 左大腿骨頭すべり症と診断され, 直達牽引を行った. 受傷後4日目...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 63; no. 3; pp. 238 - 239
Main Authors 山田哲士, 白井康正, 玉井健介, 武内俊次, 高比良薫, 小浜金吾, 中瀬猛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 1996
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Summary:目的:思春期に発症する大腿骨頭すべり症は, しばしば内分泌異常を合併することが報告されている. 今回, 我々は性ホルモンの異常を伴い男性仮性半陰陽を呈した大腿骨頭すべり症の1例を経験したので報告する. 症例:19歳. 主訴は左股関節痛と無月経である. 両親がいとこ同士で結婚しており, 妹である三女にも無月経が認められた. 小学生の頃より高血圧を指摘されていたが, 特に治療は行っていなかった. 1995年5月より, 運動後に左大腿部痛が出現し, 徐々に肢行を呈した. 同年6月24日に転倒し, 歩行不能となった. 同日他医に受診し, 左大腿骨頭すべり症と診断され, 直達牽引を行った. 受傷後4日目にin situ pinningを行い, 当科に紹介された.
ISSN:1345-4676
1347-3409