23. 循環器内科病棟における看護師のストレスとコーピングの実態

循環器病棟はCCUが併設され, 多重業務による精神的・身体的負担を多く感じている. 救急領域看護師の職場環境ストレスの先行研究は多いが, 併設型でのストレス・コーピングの調査は少ない為, 職場ストレスとコーピングの現状を明らかにし, 課題解決に向けて研究に取り組んだ. 結果として, 三次救急や重症看護など高度な知識・判断力が求められ, 業務の複雑さ, 困難さが身体的負担となり過度の圧迫感や疲労がストレス反応として現れた. 現状を問題志向的コーピングで乗り越え, 職務内容の明確さや目標の継続が重要になった. ストレス反応は, 初期段階の「疲労」と末期段階の「抑うつ」に有意差があり, 安易に末期段...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 60; no. 5; p. 640
Main Authors 長谷川幸代, 佐野初美, 坂本真由美, 宍戸正子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 2012
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:循環器病棟はCCUが併設され, 多重業務による精神的・身体的負担を多く感じている. 救急領域看護師の職場環境ストレスの先行研究は多いが, 併設型でのストレス・コーピングの調査は少ない為, 職場ストレスとコーピングの現状を明らかにし, 課題解決に向けて研究に取り組んだ. 結果として, 三次救急や重症看護など高度な知識・判断力が求められ, 業務の複雑さ, 困難さが身体的負担となり過度の圧迫感や疲労がストレス反応として現れた. 現状を問題志向的コーピングで乗り越え, 職務内容の明確さや目標の継続が重要になった. ストレス反応は, 初期段階の「疲労」と末期段階の「抑うつ」に有意差があり, 安易に末期段階に達する可能性を考える必要がある. また, 「消極的な行動・認知」が「怒り」のストレス反応として現れ, 職場の現状を把握し, 積極的解決に結びつくような支援が必要になる.
ISSN:0468-2513