Single Photon Emission CTの使用経験

Single Photon Emission CT(以下SPECTと略す)により, 脳梗塞35例, 脳出血9例, 慢性硬膜下血腫7例, 脳動脈瘤10例, 脳腫瘍4例, 脳挫傷4例の臨床経験を得たので報告した. 脳梗塞症例において, SPECTはCT・臨床症状との相関が高く, CT上低吸収域が出現する以前にSPECT上病巣部の血流異常を認めた. 脳出血症例において, 血腫除去術を施行した左被殻出血, 保存的治療で経過観察した左視床出血共に臨床症状の改善と共にSPECT上血流の改善をみた. SPECTは定量的脳血流測定法として種々の問題をかかえているが, 広く臨床応用が可能で, 今後症例を積み重ね...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 23; no. suppl; p. 15
Main Authors 上田幹也, 大宮信行, 伊藤和則, 佐藤宏之, 松岡高博, 武田聡, 大川原修二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1983
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ISSN0470-8105

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Summary:Single Photon Emission CT(以下SPECTと略す)により, 脳梗塞35例, 脳出血9例, 慢性硬膜下血腫7例, 脳動脈瘤10例, 脳腫瘍4例, 脳挫傷4例の臨床経験を得たので報告した. 脳梗塞症例において, SPECTはCT・臨床症状との相関が高く, CT上低吸収域が出現する以前にSPECT上病巣部の血流異常を認めた. 脳出血症例において, 血腫除去術を施行した左被殻出血, 保存的治療で経過観察した左視床出血共に臨床症状の改善と共にSPECT上血流の改善をみた. SPECTは定量的脳血流測定法として種々の問題をかかえているが, 広く臨床応用が可能で, 今後症例を積み重ねて検討していくつもりである.
ISSN:0470-8105