輸血後感染症(1999年)の現状

輸血後感染症の主な残存リスクは, 現行の問診, スクリーニング検査では排除できない, ウインドウ・ピリオドの献血血液である. 今回, 医療機関からの自発報告症例の解析を中心に, 献血後情報から判明した症例も加えて1999年の感染症の現状について報告する. 方法) 医療機関からのウイルス感染症報告例(自発報告例)及び献血後情報に係わる遡及調査から判明した症例を対象とした. 自発報告例と輸血との因果関係は, 輸血後にウイルス関連マーカーが陽転するか, ウイルス核酸が陽性化した症例について, 当該輸血血液の保管検体を用いて核酸増幅検査(NAT)などを行い評価した. また, 献血後情報から判明した症例...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 260
Main Authors 川手華与, 相坂直子, 藤村佳世子, 松本千恵子, 光永滋樹, 高橋雅彦, 田所憲治, 十字猛夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 2000
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ISSN0546-1448

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Summary:輸血後感染症の主な残存リスクは, 現行の問診, スクリーニング検査では排除できない, ウインドウ・ピリオドの献血血液である. 今回, 医療機関からの自発報告症例の解析を中心に, 献血後情報から判明した症例も加えて1999年の感染症の現状について報告する. 方法) 医療機関からのウイルス感染症報告例(自発報告例)及び献血後情報に係わる遡及調査から判明した症例を対象とした. 自発報告例と輸血との因果関係は, 輸血後にウイルス関連マーカーが陽転するか, ウイルス核酸が陽性化した症例について, 当該輸血血液の保管検体を用いて核酸増幅検査(NAT)などを行い評価した. また, 献血後情報から判明した症例及びウイルス以外の事例については, 別途評価した.
ISSN:0546-1448