Kp^c のホモ個体とは異なるKp(a-b-c+)型の2家系とKoの2家系について

我々は本学会の第27回総会においてKell式血液型のKp座における対立遺伝子Kp^c のホモ接合体によるKp(a-b-c+)型の1家系を, また, 第29回総会においてK-k-kp(a-b-c-)Js(a-b-)型いわゆるKo型の1家系を報告したが, あらたにKp^c 遺伝子のホモ接合体によるKp(a-b-c+)型ではなくKp^c 遺伝子とK^o 遺伝子のヘテロ接合体によって生じたと考えられるKp(a-b-c+)型の2家系と, Ko型2家系について報告する. さらにKp^c 抗原の出現頻度についても述べる. 第29回総会において抗-Kp^b 抗体を用いて32,028例検査し1例のKo型が検出さ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 28; no. 6; pp. 525 - 526
Main Authors 菊地正輝, 浦野慎一, 遠藤信義, 瀬尾たい子, 大久保康人, 山口英夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 1982
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:我々は本学会の第27回総会においてKell式血液型のKp座における対立遺伝子Kp^c のホモ接合体によるKp(a-b-c+)型の1家系を, また, 第29回総会においてK-k-kp(a-b-c-)Js(a-b-)型いわゆるKo型の1家系を報告したが, あらたにKp^c 遺伝子のホモ接合体によるKp(a-b-c+)型ではなくKp^c 遺伝子とK^o 遺伝子のヘテロ接合体によって生じたと考えられるKp(a-b-c+)型の2家系と, Ko型2家系について報告する. さらにKp^c 抗原の出現頻度についても述べる. 第29回総会において抗-Kp^b 抗体を用いて32,028例検査し1例のKo型が検出されたことを報告したが, あらたに当血液センターにおいて15,533例検査しKp(a-b-c+)型2例とKo型2例が検出された. したがって宮城県赤十字血液センターにおいて40,518例, 岩手・福島・秋田・山形の血液センターにおいて8,891例の計49,409例検査し5例のKp(b-)が検出された. なお, これらの人々から不規則性抗体は検出されなかった.
ISSN:0546-1448