腱板断裂修復術後の筋力と日常生活動作の回復について

肩腱板断裂は, 上肢動作時の痛みだけではなく筋力の面からもその機能を大きく障害する. 従って, その治療として外科的な修復術が選択される場合が多く, その方法や術後の固定法が多く検討されている. しかし, 腱板修復が行われた後には肩関節可動域と筋力を獲得することが不可欠であり, 術後理学療法がその成績を左右することになる. 腱板修復術後の理学療法は, 手術手技により多少の差があるとしても, 可及的早期よりの可動域の獲得が第一に求められる. また, 修復部治癒が得られた後より肩関節周囲筋群や肩甲骨周囲筋群の筋力回復が行われる. これらの段階的, 集中的理学療法の結果, 症例の上肢機能が改善される...

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Published in理学療法学 Vol. 25; no. suppl-2; p. 324
Main Authors 小室透, 立山真治, 竹下正弘, 山下堅志, 村田佳子, 高取克彦, 森下慎一郎, 米田稔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1998
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ISSN0289-3770

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Summary:肩腱板断裂は, 上肢動作時の痛みだけではなく筋力の面からもその機能を大きく障害する. 従って, その治療として外科的な修復術が選択される場合が多く, その方法や術後の固定法が多く検討されている. しかし, 腱板修復が行われた後には肩関節可動域と筋力を獲得することが不可欠であり, 術後理学療法がその成績を左右することになる. 腱板修復術後の理学療法は, 手術手技により多少の差があるとしても, 可及的早期よりの可動域の獲得が第一に求められる. また, 修復部治癒が得られた後より肩関節周囲筋群や肩甲骨周囲筋群の筋力回復が行われる. これらの段階的, 集中的理学療法の結果, 症例の上肢機能が改善されるわけである. 今回の研究の目的は, 腱板修復術後の筋力と上肢を使用する日常生活動作能力の回復について調査することにある.
ISSN:0289-3770