Isokinetic machineにおける至適運動負荷設定基準の検討

Isokinetic machinにおける運動負荷設定条件は, 運動速度のみであるにもかかわらず, 個人の能力に見合った運動負荷設定の為の客観的な指標がないまま筋力評価やトレーニングに応用されているのが現状である. 筋出力の力-速度関係を考えると, 低速度であればあるほど筋出力は最大筋力に近似するため, 急性期の骨・関節疾患(ACL損傷)等にはリスクが高く, また, 高速度になればなるほど設定速度に対応仕切れずIsokinetic machineを用いていながら等速性収縮になり得ていない可能性も出て来る. そこで本研究では, Isokinetic machineでの運動処方の指標として, 力速...

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Published in理学療法学 Vol. 19; no. suppl; p. 130
Main Authors 小西由里子, 村永信吾, 新井和博, 吉田昌広, 伊東慶子, 吉田晋, 小形洋悦, 鵜沢吉宏, 渡辺京子, 山本利春
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1992
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ISSN0289-3770

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Summary:Isokinetic machinにおける運動負荷設定条件は, 運動速度のみであるにもかかわらず, 個人の能力に見合った運動負荷設定の為の客観的な指標がないまま筋力評価やトレーニングに応用されているのが現状である. 筋出力の力-速度関係を考えると, 低速度であればあるほど筋出力は最大筋力に近似するため, 急性期の骨・関節疾患(ACL損傷)等にはリスクが高く, また, 高速度になればなるほど設定速度に対応仕切れずIsokinetic machineを用いていながら等速性収縮になり得ていない可能性も出て来る. そこで本研究では, Isokinetic machineでの運動処方の指標として, 力速度関係の観点から安全性を重視し最高筋収縮速度(Vmax)をとりあげ, 至適連動負荷設定に用いることの妥当性を検討した. 対象は健康な成人50名, 静的等尺性最大筋力が測定可能な膝側節疾患をもつ成人50名の計100名, 100肢で, 平均年齢は45.2+16.57歳である. 測定には, MYORET RZ 450(川崎重工社製)を用い, 起座位にて膝側節伸展筋力及び筋収縮速度を求めた. 測定条件は以下の通り, 各5回施行し, その最高値を用いることとした. 測定条:(1)最大筋力(MVC):膝関節75°屈曲, 等尺性 (2)最高速度(Vmax):等張性, 無負荷 (3)1/4Vmax筋力:等速性, (2)の1/4の速度設定時 (4)2/4Vmax筋力:等速性, (2)の2/4の速度設定時 (5)3/4Vmax筋力:等速件, (2)の3/4の速度設定時 (6)4/4Vmax筋力:等速作, (2)の4/4の速度設定時
ISSN:0289-3770