脳血管障害患者の入院・退院時および在宅でのADL能力の変化

「目的」我々は第2回兵庫県理学療法士学会において, 有馬温泉病院を退院した脳血管障害患者を対象に, 入院・退院時のADL能力の変化とADLを左右する因子について報告した. これより, 脳血管障害患者は, 年齢, 痴呆などのリハ阻害因子等が理学療法の効果に大きく影響していることが明確となった. しかし, 退院後, 在宅でのADL能力の変化を把握できていない現状にある. 本研究は, 当院を自宅へ退院した脳血管障害患者の入院・退院時および在宅のADL能力の変化を調査し, 諸因子との関係を明確にすることを目的とする. 「対象と方法」1987年1月から1988年12月の2年間に当院から自宅へ退院した,...

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Published in理学療法学 Vol. 17; no. suppl; p. 317
Main Authors 山野薫, 小野英規, 桝田康彦, 松本ゆかり, 北浦恵子, 三木晃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 1990
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ISSN0289-3770

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Summary:「目的」我々は第2回兵庫県理学療法士学会において, 有馬温泉病院を退院した脳血管障害患者を対象に, 入院・退院時のADL能力の変化とADLを左右する因子について報告した. これより, 脳血管障害患者は, 年齢, 痴呆などのリハ阻害因子等が理学療法の効果に大きく影響していることが明確となった. しかし, 退院後, 在宅でのADL能力の変化を把握できていない現状にある. 本研究は, 当院を自宅へ退院した脳血管障害患者の入院・退院時および在宅のADL能力の変化を調査し, 諸因子との関係を明確にすることを目的とする. 「対象と方法」1987年1月から1988年12月の2年間に当院から自宅へ退院した, 発症年月日の明確な143名の脳血管障害患者を対象に, 郵送もしくは面接によるアンケート調査を1989年10月9日~23日に行った. 調査項目は, 性別, 年齢, 現在の生活場所, 同居人数, 主な介助者, 家屋改造, 外出頻度, 食事, 入浴, 排泄, 歩行の状況等である.
ISSN:0289-3770