日本新産となる地衣生菌Skyttella mulleriについて

日本新産となる地衣生菌Skyttella mulleri(ハダレユキヤドリ，新称)について，その形態ならびに分子系統解析結果を報告する。本種は宿主となるツメゴケ属菌(Peltigera spp.)の地衣体上に無柄で円形からレンズ形，白色から淡黄色の子嚢果を豊富に形成する。子嚢果は宿主の上皮層上に形成され，湿時には半透明となり，果托を欠く。核リボソームRNA遺伝子の大サブユニット(LSU)を用いた分子系統解析ではCordieritidaceae(Helotiales)への帰属が強く支持され，本種の系統的位置が初めて示唆された。...

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Published inNippon Kingakkai kaiho Vol. 65; no. 1; pp. 9 - 16
Main Authors 森山, 貴登, 田中, 千尋, 升本, 宙
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 01.05.2024
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ISSN0029-0289

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Summary:日本新産となる地衣生菌Skyttella mulleri(ハダレユキヤドリ，新称)について，その形態ならびに分子系統解析結果を報告する。本種は宿主となるツメゴケ属菌(Peltigera spp.)の地衣体上に無柄で円形からレンズ形，白色から淡黄色の子嚢果を豊富に形成する。子嚢果は宿主の上皮層上に形成され，湿時には半透明となり，果托を欠く。核リボソームRNA遺伝子の大サブユニット(LSU)を用いた分子系統解析ではCordieritidaceae(Helotiales)への帰属が強く支持され，本種の系統的位置が初めて示唆された。
Bibliography:951387
ZZ00017925
ISSN:0029-0289