一般病棟でのDAM(Difficult Airway Management)

[要旨] 一般病棟でのDAM(Difficult Airway Management)においては, 単に気道確保をすることだけにとどまらず不十分なモニター監視下でも全身への酸素供給を考え, 低血圧, 低酸素に陥らないようにしなければならない. そのための気道確保方法として「ten points bundle management」の概念が有用である. また, 一般病棟では非麻酔科医による気道確保が行われることが多く, 手術室と比べて気道確保困難の危険性が高いと考えられる. いったん気道確保困難の状況に陥ると患者が生命危機にさらされることになるため, 医療安全の面からも専門のチームによるバックア...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 32; no. 1; pp. 117 - 120
Main Authors 川本英嗣, 児玉貴光, 藤谷茂樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 14.01.2012
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Summary:[要旨] 一般病棟でのDAM(Difficult Airway Management)においては, 単に気道確保をすることだけにとどまらず不十分なモニター監視下でも全身への酸素供給を考え, 低血圧, 低酸素に陥らないようにしなければならない. そのための気道確保方法として「ten points bundle management」の概念が有用である. また, 一般病棟では非麻酔科医による気道確保が行われることが多く, 手術室と比べて気道確保困難の危険性が高いと考えられる. いったん気道確保困難の状況に陥ると患者が生命危機にさらされることになるため, 医療安全の面からも専門のチームによるバックアップと早期介入が望まれる. このような専門のチーム(Medical Emergency Team)を運用するシステム(Rapid Response System)が一般病棟のDAM対策として有用であろう. [はじめに] 救急医, 集中治療医や麻酔科医であれば, 院内で発生した気道確保困難症例に関して応援を求められることがある.
ISSN:0285-4945