12. 脳卒中による痙性麻痺足に対する手術療法の検討

【目的】多くの合併症を有することが多い脳卒中では, 安全な麻酔法や術後安静起因の廃用症候群など, 多くの問題がある. 脳卒中後の足部変形への矯正術に対して, 最近当院で施行している手術の結果と補装具の適応の変遷に関して報告する. 【対象と方法】当院でリハビリテーションを行っている脳卒中症例について, 室内裸足立位の獲得と, 屋外での簡便AFO装着をゴールに対象者を選択した. 遊脚期, 立脚期におけるdynamic phaseでの内反, 尖足等の5項目を総合的に検討して, アキレス腱等5筋腱に対して各手術を組み合わせて1~5筋腱まで同時侵襲を実施. 翌日から全体重負荷の起立歩行訓練を実施した....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inリハビリテーション医学 Vol. 42; no. 6; p. 430
Main Authors 久保村滋夫, 服部文忠, 薛 克良, 浅山 滉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.06.2005
社団法人日本リハビリテーション医学会
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
Online AccessGet full text
ISSN0034-351X

Cover

More Information
Summary:【目的】多くの合併症を有することが多い脳卒中では, 安全な麻酔法や術後安静起因の廃用症候群など, 多くの問題がある. 脳卒中後の足部変形への矯正術に対して, 最近当院で施行している手術の結果と補装具の適応の変遷に関して報告する. 【対象と方法】当院でリハビリテーションを行っている脳卒中症例について, 室内裸足立位の獲得と, 屋外での簡便AFO装着をゴールに対象者を選択した. 遊脚期, 立脚期におけるdynamic phaseでの内反, 尖足等の5項目を総合的に検討して, アキレス腱等5筋腱に対して各手術を組み合わせて1~5筋腱まで同時侵襲を実施. 翌日から全体重負荷の起立歩行訓練を実施した. 2002年7月から2004年12月までの42症例について検討した. 【結果】重心動揺計等, 各評価で改善した. 術後安静は行わず, 術後の装具はすべて簡便なAFOになったが, 戸外歩行時の足部からのフィードバックを得るための装具の利用は重要であった.
ISSN:0034-351X