NO.10 WFS1蛋白はインスリン分泌顆粒に局在する

【目的】WFS1蛋白の欠損による膵β細胞機能障害発生の分子メカニズムについて検討を行う. 【方法】免疫染色法および免疫電顕法によりマウス膵β細胞におけるWFS1蛋白の細胞内局在の解析を行った. 【成績】Wfs1欠損マウスではグルコースに対するインスリン分泌初期応答は野生型に比し著しく低下していた. 単離ラ氏島を用いたウエスタン解析ではインスリン/プロインスリン比の減少を認めた. 免疫染色法ではWFS1が小胞体マーカー(Bip)とだけでなく分泌顆粒マーカー(Insulin, Chromogranin A)と共局在することが明らかとなった. さらに免疫電顕法においても, WFS1蛋白が分泌顆粒上に...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in山口医学 Vol. 57; no. 6; pp. 225 - 226
Main Authors 幡中雅行, 太田康晴, 柳井章江, 田部勝也, 秋山優, 近藤学, 鶴政俊, 篠田晃, 谷澤幸生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 31.12.2008
Yamaguchi University Medical Association
Online AccessGet full text
ISSN0513-1731

Cover

More Information
Summary:【目的】WFS1蛋白の欠損による膵β細胞機能障害発生の分子メカニズムについて検討を行う. 【方法】免疫染色法および免疫電顕法によりマウス膵β細胞におけるWFS1蛋白の細胞内局在の解析を行った. 【成績】Wfs1欠損マウスではグルコースに対するインスリン分泌初期応答は野生型に比し著しく低下していた. 単離ラ氏島を用いたウエスタン解析ではインスリン/プロインスリン比の減少を認めた. 免疫染色法ではWFS1が小胞体マーカー(Bip)とだけでなく分泌顆粒マーカー(Insulin, Chromogranin A)と共局在することが明らかとなった. さらに免疫電顕法においても, WFS1蛋白が分泌顆粒上に局在することが確認された. 【結論】膵β細胞においてWFS1蛋白が小胞体にだけでなくインスリン分泌顆粒にも局在することが明らかとなった.
ISSN:0513-1731