口腔保健と生活習慣病
歯科疾患が生活習慣病など全身疾病に様々な影響を及ぼしていることが解明されつつあり, 生活習慣病の保健指導に口腔保健も有用視されつつあるが, まだあまり浸透していない. 今回, 口腔からの健康支援を実践しているシンポジストに講演していただいた. 大学の研究職である傍ら産業医である井上先生は, へき地医療での歯科との連携の実践経験とその後の産業医・研究者での歯周病と全身疾患の関係の研究から, 医科と歯科の連携の必要性を, 開業医の青山先生は, 多彩な職種の歯科健診を通じての多種業種との連携の経験から, 口腔保健活動は生活習慣病対策において相乗効果があるとの報告があった. 産業看護職の黒田先生は,...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 50; no. 2; pp. 59 - 60 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本産業衛生学会
20.03.2008
公益社団法人日本産業衛生学会 Japan Society for Occupational Health |
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ISSN | 1341-0725 |
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Summary: | 歯科疾患が生活習慣病など全身疾病に様々な影響を及ぼしていることが解明されつつあり, 生活習慣病の保健指導に口腔保健も有用視されつつあるが, まだあまり浸透していない. 今回, 口腔からの健康支援を実践しているシンポジストに講演していただいた. 大学の研究職である傍ら産業医である井上先生は, へき地医療での歯科との連携の実践経験とその後の産業医・研究者での歯周病と全身疾患の関係の研究から, 医科と歯科の連携の必要性を, 開業医の青山先生は, 多彩な職種の歯科健診を通じての多種業種との連携の経験から, 口腔保健活動は生活習慣病対策において相乗効果があるとの報告があった. 産業看護職の黒田先生は, 歯周病の改善を図ることが生活習慣病予防の行動変容を起こさせるのに有用で, 保健師が歯周病と全身との関連を説明できるスキルを持ち歯科関係者と連携していくことの重要性を報告した. 合同討論会では口腔保健からの生活習慣病を改善させる実践的な連携と重要性が議論され, 座長が全人的な目で生活習慣病を捉えていく必要があり, 産業医教育の中で歯科・口腔保健の教育をもっと取り入れ, 口腔保健の重要性をアピールしていく必要があると総括した. |
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ISSN: | 1341-0725 |