SiC被覆されたC/Cコンポジットのメタン-空気予混合燃焼場中における耐酸化特性

C/Cコンポジットの耐酸化性の向上を目的として, CVD法およびパックセメンテーション法を用いてSiCを被覆し, 燃焼場中における耐酸化性の改善効果を検討した. 耐酸化特性の評価は, 温度1,770Kおよび1,900K, 当量比0.9のメタン-空気予混合燃焼場中に10時間曝露し, 試料重量の経時変化の測定および電子顕微鏡を用いた表面観察により行った. CVD法により被覆した試料では重量減少はかなり抑制されたが, 基材と被覆層との密着性が弱く, この方法の適用は困難であると考えられた.パックセメンテーション法により被覆した試料では表面構造の変化は僅かであったが重量は激減した.これは被覆層の形成時...

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Published in化学工学論文集 Vol. 23; no. 6; pp. 928 - 933
Main Authors 加知, 岳志, 小林, 敬幸, 新井, 紀男, 加藤, 吉成, 各務, 欣哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 10.11.1997
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.23.928

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Summary:C/Cコンポジットの耐酸化性の向上を目的として, CVD法およびパックセメンテーション法を用いてSiCを被覆し, 燃焼場中における耐酸化性の改善効果を検討した. 耐酸化特性の評価は, 温度1,770Kおよび1,900K, 当量比0.9のメタン-空気予混合燃焼場中に10時間曝露し, 試料重量の経時変化の測定および電子顕微鏡を用いた表面観察により行った. CVD法により被覆した試料では重量減少はかなり抑制されたが, 基材と被覆層との密着性が弱く, この方法の適用は困難であると考えられた.パックセメンテーション法により被覆した試料では表面構造の変化は僅かであったが重量は激減した.これは被覆層の形成時に層内に細孔が生じるためと考えられた.この細孔をシールする目的でSiC被覆層上にガラス質の二次被覆を施した試料について同様の検討を行ったところ, 重量減少は認められず優れた酸化劣化の抑制効果を有していることが明らかとなった.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.23.928