両側耳下腺と一側顎下腺に多発したWarthin腫瘍の1症例

今回我々は両側耳下腺と一側顎下腺に多発したWarthim腫瘍の稀な1症例を経験した。 症例は64歳男性で, 耳下部腫脹を主訴に当科を受診し, 超音波検査, MRIにて両側耳下腺と右顎下腺にそれぞれ腫瘍性病変を認めた。手術にて摘出したところ, それぞれWarthin腫瘍と診断され, 特に右顎下部に発生した腫瘍は正常腺組織が周囲に見られたため, 顎下腺由来の腫瘍と診断した。 Warthin腫瘍は多中心性に多発することが知られるが, 耳下腺と顎下腺の両者に同時発生することは稀である。Warthin腫瘍の多発性について若干の文献的考察を加えて報告する。...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 46; no. 1; pp. 45 - 50
Main Authors 待木, 健司, 星野, 朝文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.02.2003
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo1958.46.45

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Summary:今回我々は両側耳下腺と一側顎下腺に多発したWarthim腫瘍の稀な1症例を経験した。 症例は64歳男性で, 耳下部腫脹を主訴に当科を受診し, 超音波検査, MRIにて両側耳下腺と右顎下腺にそれぞれ腫瘍性病変を認めた。手術にて摘出したところ, それぞれWarthin腫瘍と診断され, 特に右顎下部に発生した腫瘍は正常腺組織が周囲に見られたため, 顎下腺由来の腫瘍と診断した。 Warthin腫瘍は多中心性に多発することが知られるが, 耳下腺と顎下腺の両者に同時発生することは稀である。Warthin腫瘍の多発性について若干の文献的考察を加えて報告する。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo1958.46.45