MFTによって被蓋改善を行った反対咬合症例
「緒言」反対咬合は, 混合歯列期において高頻度に遭遇する不正咬合の一つである. 混合歯列期の反対咬合の成立には, 低位舌, 舌突出癖等の機能的要因が大きく関与していると思われる例が散見される. 口腔筋機能療法(oral myofunctional therapy, MFT)は正しい舌位や舌の動きを獲得し, 安静時, 嚥下時に舌, 口腔周囲筋の協調した機能を獲得するために行われる運動療法である. MFTは不正咬合の一因となる不正な舌位や舌突出癖を是正し, 円滑な矯正治療の進行, 治療後の安定性を向上させるために矯正治療の一環として行われている. 今回, 低位舌, 舌突出癖が認められた反対咬合症例...
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Published in | 神奈川歯学 Vol. 58; no. 2; pp. 114 - 119 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
神奈川歯科大学学会
31.12.2023
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ISSN | 0454-8302 |
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Summary: | 「緒言」反対咬合は, 混合歯列期において高頻度に遭遇する不正咬合の一つである. 混合歯列期の反対咬合の成立には, 低位舌, 舌突出癖等の機能的要因が大きく関与していると思われる例が散見される. 口腔筋機能療法(oral myofunctional therapy, MFT)は正しい舌位や舌の動きを獲得し, 安静時, 嚥下時に舌, 口腔周囲筋の協調した機能を獲得するために行われる運動療法である. MFTは不正咬合の一因となる不正な舌位や舌突出癖を是正し, 円滑な矯正治療の進行, 治療後の安定性を向上させるために矯正治療の一環として行われている. 今回, 低位舌, 舌突出癖が認められた反対咬合症例において, 器械的矯正装置を用いずに, MFTによる機能的アプローチで被蓋が改善し, 良好な結果を得た症例を経験した. また, MFTの施行にともない, 舌圧の変化を測定し, 若干の知見が得られたので報告する. 「症例」「1. 初診時年齢」7歳1か月. |
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ISSN: | 0454-8302 |