内部嚢胞液が無色透明であった腺腫様甲状腺腫の1例

「抄録」甲状腺嚢胞は臨床上よく遭遇し, その嚢胞液は褐色であることが通常であるが, 今回無色透明の嚢胞液を貯留していた腺腫様甲状腺腫の1例を経験したので報告する. 90歳の女性. 他院入院時のCT検査で巨大な甲状腺腫瘤を認めたため当科紹介となった. 頸部超音波検査で右葉に巨大な嚢胞性腫瘤を認め, 嚢胞液細胞診を施行した. 良性の嚢胞と診断されたが, 無色透明であったため嚢胞液の生化学検査を施行したところwhole PTHは4pg/mL未満, サイログロブリンは5,432ng/mLであったため, 甲状腺由来の腫瘤と診断した. 術後病理結果は腺腫様甲状腺腫の診断であった. 腺腫様甲状腺腫を中心とし...

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Published in川崎医学会誌 Vol. 50; pp. 1 - 4
Main Authors 三上剛司, 田中克浩, 白川絢子, 常梓, 福間佑菜, 緒方良平, 小池良和, 平成人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 2024
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