血液成分採血装置による成分採血供血者の予備検査についての検討
血液成分採血による成分採血は, 長時間の体外循環, 特定の血液成分の大量の採取, 採取効率を上げるための薬剤負荷などにより, 供血者の危険や負担が大きい. 従って, 当院では成分採血の供血者の予備検査を次のような厳しい判定基準のもとに行なっている. 既往歴を中心とする問診や打聴診で異常がなく, 男女とも20歳から50歳までで, 体重が50kg以上, 血清ではHb13.6g/dl以上, Ht40%以上, 血小板数4,000~10,000/μl, 顆粒球数が1,500/μl以上, 血小板数15×10^4 /μl以上で血液像が正常であり, 出血時間が5分以内PT, APTTが正常で, 当然のことなが...
Saved in:
Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 32; no. 1; pp. 35 - 36 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.03.1986
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0546-1448 |
Cover
Summary: | 血液成分採血による成分採血は, 長時間の体外循環, 特定の血液成分の大量の採取, 採取効率を上げるための薬剤負荷などにより, 供血者の危険や負担が大きい. 従って, 当院では成分採血の供血者の予備検査を次のような厳しい判定基準のもとに行なっている. 既往歴を中心とする問診や打聴診で異常がなく, 男女とも20歳から50歳までで, 体重が50kg以上, 血清ではHb13.6g/dl以上, Ht40%以上, 血小板数4,000~10,000/μl, 顆粒球数が1,500/μl以上, 血小板数15×10^4 /μl以上で血液像が正常であり, 出血時間が5分以内PT, APTTが正常で, 当然のことながら, HBs抗原および血清梅毒検査陰性, 肝機能検査でGOT, GPT36以上で, 血液型・交差適合試験が適合しており, さらに尿蛋白, 尿糖陰性, 尿沈漬正常で, 胸部X線撮影・心電図などいずれも異常がないものを, 成分採血の供血者として選択している. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 |