北九州市八幡西区に在住する高齢者の日常生活満足度に関与する要因の調査

リハビリテーション医療においてはQOL評価とその妥当性は確立していないため, 予備的調査として, 八幡西区に在住する高齢者996名に対して日常生活の満足度に関与する要因の調査を行った. あらかじめ日常生活満足度に関与することが予想される35項目を選択し, 対象者に最も重要と感じた5項目を選ばせた. 806名から回答が寄せられ, 要因を障害分類に準じて階層化すると, 疾病・機能障害に関連する要因(1項目):「健康であること」, 能力障害に関連する要因(4項目):「身の回りのことが自分でできること」「自分で歩けること, または車椅子で移動できること」「家事をすること」「性生活が豊かであること」,...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 33; no. 3; p. 205
Main Authors 小林昌之, 筒井由香, 蜂須賀研二, 緒方甫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.03.1996
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ISSN0034-351X

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Summary:リハビリテーション医療においてはQOL評価とその妥当性は確立していないため, 予備的調査として, 八幡西区に在住する高齢者996名に対して日常生活の満足度に関与する要因の調査を行った. あらかじめ日常生活満足度に関与することが予想される35項目を選択し, 対象者に最も重要と感じた5項目を選ばせた. 806名から回答が寄せられ, 要因を障害分類に準じて階層化すると, 疾病・機能障害に関連する要因(1項目):「健康であること」, 能力障害に関連する要因(4項目):「身の回りのことが自分でできること」「自分で歩けること, または車椅子で移動できること」「家事をすること」「性生活が豊かであること」, 社会的不利(5項目):「自己啓発と創造」「配偶者や家族との関係がよいこと」「社会的交流をもつこと」「収入, 資産, 年金, 補償などがあること」「住みやすい居住環境があること」が抽出できた. これらの結果をもとにQOLの検討を進めて行きたい.
ISSN:0034-351X