輸血検査におけるシステム化の試み

近年, 輸血検査の現場をとりまく環境は大きく変化しつつある. ますます煩雑化する輸血業務に対応するには幅広い専門知識と技術が必要となり, いかに安全かつ, 効率的に行っていくかが課題となっている. 我々は, 輸血検査及び, 事務的業務の合理化, 省力化を目的として, オーソより開発されたBio Vueシステムを導入し輸血管理システム“BLAD”(富士通)と連携させるシステムを構築したので, その有用性について報告する. オーソBio Vueシステムは従来の熟練を必要とする赤血球凝集法とは異なり, ガラスビーズ微粒子の篩い効果を利用したカラム凝集法による新しい検査法である. 操作は簡単で, 常に...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 43; no. 3; p. 384
Main Authors 茂籠弘子, 内林佐知子, 程原佳子, 馬場忠雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.06.1997
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ISSN0546-1448

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Summary:近年, 輸血検査の現場をとりまく環境は大きく変化しつつある. ますます煩雑化する輸血業務に対応するには幅広い専門知識と技術が必要となり, いかに安全かつ, 効率的に行っていくかが課題となっている. 我々は, 輸血検査及び, 事務的業務の合理化, 省力化を目的として, オーソより開発されたBio Vueシステムを導入し輸血管理システム“BLAD”(富士通)と連携させるシステムを構築したので, その有用性について報告する. オーソBio Vueシステムは従来の熟練を必要とする赤血球凝集法とは異なり, ガラスビーズ微粒子の篩い効果を利用したカラム凝集法による新しい検査法である. 操作は簡単で, 常に安定した結果が得られた. このシステムと輸血管理システム“BLAD”を連携させることにより, 最新の検査結果を基に適正な輸血用血液の選択が可能となった.
ISSN:0546-1448