経皮腱鞘切開術を行った弾発指354指の検討
「はじめに」弾発指は日常診療において遭遇する機会の多い疾患であり, その治療は保存的に行ったのち抵抗例に対して直視下の腱鞘切開が行われるのが一般的である. Lorthioir2)が報告した経皮腱鞘切開術(以下, 経皮法と略記)はその簡便性から近年普及しつつあり, 今回, 著者らが行った経皮法施行例をもとにその有効性, 成績不良例の原因, 手術の際の注意点などについて検討したので報告する. 対象および方法 症例は1996年7月から1998年5月までの1年10ヵ月間に施行した292例354指で, うち男性は37例45指, 女性255例309指であり, 年齢は36から84歳まで, 平均52.4歳であ...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 2; pp. 568 - 571 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.1999
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」弾発指は日常診療において遭遇する機会の多い疾患であり, その治療は保存的に行ったのち抵抗例に対して直視下の腱鞘切開が行われるのが一般的である. Lorthioir2)が報告した経皮腱鞘切開術(以下, 経皮法と略記)はその簡便性から近年普及しつつあり, 今回, 著者らが行った経皮法施行例をもとにその有効性, 成績不良例の原因, 手術の際の注意点などについて検討したので報告する. 対象および方法 症例は1996年7月から1998年5月までの1年10ヵ月間に施行した292例354指で, うち男性は37例45指, 女性255例309指であり, 年齢は36から84歳まで, 平均52.4歳であった. 罹患指は母指が159指と最も多く, 次いで中指96指, 環指66指, 示指30指, 小指3指の順である. 発生原因は特発例242例262指, RA例14例18指, 人工透析例36例74指であった. 手術手技はすでに報告6)した方法で, 腱損傷防止チップを付した切開刀を用いて行っている. |
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ISSN: | 0037-1033 |