理学療法介入の効果判定 - 意義のある最小変化量 (Minimal Important Change : MIC)

「■はじめに」理学療法では対象者の状態把握や介入効果判定のために評価尺度 (アウトカムメジャー) を用いた測定や評価を日常的に実施する. そこで, 得られた結果が対象者にとって, どのような意味を持つのか (基準範囲内で正常なのか?介入における効果があったのか?など) 考えることは多い. このようなアウトカムメジャーの得点に意味を割り当てることを尺度研究の領域では解釈可能性と呼び, リハビリテーション医学で良く用いられるものとしてカットオフ値がある. 例えば, 対象者の歩行自立可否を判断するために, バランス検査の転倒予測カットオフ値を用いた経験がある方は多いと思う. この考え方を介入効果判定...

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Published in理学療法福岡 no. 37; pp. 45 - 50
Main Author 宮田一弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 福岡県理学療法士会 31.03.2024
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ISSN1342-1433

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Summary:「■はじめに」理学療法では対象者の状態把握や介入効果判定のために評価尺度 (アウトカムメジャー) を用いた測定や評価を日常的に実施する. そこで, 得られた結果が対象者にとって, どのような意味を持つのか (基準範囲内で正常なのか?介入における効果があったのか?など) 考えることは多い. このようなアウトカムメジャーの得点に意味を割り当てることを尺度研究の領域では解釈可能性と呼び, リハビリテーション医学で良く用いられるものとしてカットオフ値がある. 例えば, 対象者の歩行自立可否を判断するために, バランス検査の転倒予測カットオフ値を用いた経験がある方は多いと思う. この考え方を介入効果判定に応用したものが意義のある最小変化量 (Minimal Important Change : MIC) である.
ISSN:1342-1433