科学的根拠に基づいたアルブミン製剤の使用ガイドライン (改訂第3版)

「推奨一覧」 CQ1. 循環血液量減少に対するアルブミン製剤の使用は有効か? (1)集中治療を要する重症患者での循環血液量減少における血管内容量補充を目的とした等張アルブミン製剤の使用は推奨されない(使用しないことについての強い推奨: 1A). (2)循環血液量減少性ショックでは, 病態を考慮した上での膠質液(アルブミン製剤またはHES)の使用が提案される(2B). CQ2. 敗血症に対するアルブミン製剤の使用は有効か? (1)敗血症および敗血症性ショックに対する等張アルブミン製剤の使用は, 晶質液と比べて死亡率を改善する効果はない(使用しないことについての強い推奨: 1B). (2)敗血症の...

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Published in日本輸血細胞治療学会誌 Vol. 70; no. 3; pp. 406 - 430
Main Authors 野崎昭人, 安村敏, 佐藤智彦, 田中朝志, 米村雄士, 松崎浩史, 河野武弘, 志村勇司, 牧野茂義, 松本雅則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血・細胞治療学会 25.06.2024
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ISSN1881-3011

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Summary:「推奨一覧」 CQ1. 循環血液量減少に対するアルブミン製剤の使用は有効か? (1)集中治療を要する重症患者での循環血液量減少における血管内容量補充を目的とした等張アルブミン製剤の使用は推奨されない(使用しないことについての強い推奨: 1A). (2)循環血液量減少性ショックでは, 病態を考慮した上での膠質液(アルブミン製剤またはHES)の使用が提案される(2B). CQ2. 敗血症に対するアルブミン製剤の使用は有効か? (1)敗血症および敗血症性ショックに対する等張アルブミン製剤の使用は, 晶質液と比べて死亡率を改善する効果はない(使用しないことについての強い推奨: 1B). (2)敗血症の初期治療ではアルブミン製剤ではなく晶質液を使用し, 大量の晶質液輸液が必要な場合に限り循環動態を安定させる目的でアルブミン製剤を使用することが提案される(2C).
ISSN:1881-3011