院内LANを用いたECMO遠隔モニタシステムの開発

「要旨」患者生体情報やペースメーカ, 植込み型除細動器, 両室ペーシング機能付植込み型除細動器といった心臓植込みデバイスの情報を院内にかかわらず, 離れた場所で取得可能なシステムが近年普及している. 今回, 我々は院内に配備されている無線LANを利用し, 異なる通信プロトコルの3機種のECMO装置を対象に遠隔モニタシステムの構築を行うことを目的とした. アプリケーション作成ソフトに Visual Studio Professional 2015 (VS)を使用した. 対象のECMO装置には外部通信コネクタとしてそれぞれRS-232C, LANポート, USBが搭載されている. 装置からのデータ...

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Published in体外循環技術 Vol. 47; no. 1; pp. 55 - 60
Main Authors 田辺貴幸, 川邉学, 本塚旭, 田辺克也, 山下雄作, 石田奈々絵, 中田貴丈, 田中千久, 佐藤耕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 01.03.2020
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Summary:「要旨」患者生体情報やペースメーカ, 植込み型除細動器, 両室ペーシング機能付植込み型除細動器といった心臓植込みデバイスの情報を院内にかかわらず, 離れた場所で取得可能なシステムが近年普及している. 今回, 我々は院内に配備されている無線LANを利用し, 異なる通信プロトコルの3機種のECMO装置を対象に遠隔モニタシステムの構築を行うことを目的とした. アプリケーション作成ソフトに Visual Studio Professional 2015 (VS)を使用した. 対象のECMO装置には外部通信コネクタとしてそれぞれRS-232C, LANポート, USBが搭載されている. 装置からのデータはシリアルデバイスサーバを介して, ネットワーク経由で遠隔監視用PCに送信する方式を検討した. 2機種で構築でき, リアルタイムにECMO装置の稼働状況を監視することが可能であった. 1機種では構築が困難であり, ECMO装置毎に装置情報の出力形式や規格が異なっているため, 今後統一されることが望ましい. また, 蓄積されたデータを解析し, 適正流量が得られていない期間の把握や, トラブル発生時の各値の経時変化の確認などに役立てたい.
ISSN:0912-2664