FFT解析が良悪性の鑑別に有用と思われた胆嚢隆起性病変の一例

「抄録」胆嚢の隆起性病変は, 良悪性の鑑別が重要である. 今回First Fourier Transfer(FFT)解析が良悪性の鑑別に有用と思われた1症例を経験したので報告する. 症例は75歳女性, 健診で近医受診. abdominal ultrasonography(AUS)で, 胆嚢隆起性病変を指摘され当院当科紹介となった. 精査の結果, 胆嚢癌が疑われ, 手術が施行された. 病理所見では, 胆嚢コレステロールポリープの診断であった. 胆嚢の隆起性病変では, AUSによる壁血流速度測定が良悪性の鑑別に有用であるとの報告があるため, 胆嚢隆起性病変で良悪性の鑑別が困難な症例においてはAUS...

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Published in川崎医学会誌 Vol. 48; pp. 27 - 34
Main Authors 西紋禮士, 佐々木啓壮, 佐藤辰貴, 三宅智雄, 北川貴之, 中島義博, 多田大和, 東田正陽, 伊禮功, 畠二郎, 日野啓輔, 吉田浩司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 2022
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ISSN0386-5924

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Summary:「抄録」胆嚢の隆起性病変は, 良悪性の鑑別が重要である. 今回First Fourier Transfer(FFT)解析が良悪性の鑑別に有用と思われた1症例を経験したので報告する. 症例は75歳女性, 健診で近医受診. abdominal ultrasonography(AUS)で, 胆嚢隆起性病変を指摘され当院当科紹介となった. 精査の結果, 胆嚢癌が疑われ, 手術が施行された. 病理所見では, 胆嚢コレステロールポリープの診断であった. 胆嚢の隆起性病変では, AUSによる壁血流速度測定が良悪性の鑑別に有用であるとの報告があるため, 胆嚢隆起性病変で良悪性の鑑別が困難な症例においてはAUSで壁血流速度を評価することが重要であると思われた.
ISSN:0386-5924