非接触型6自由度顎運動計測器 "CONDYLOCOMP LR3" とその機能
「緒言」下顎頭や切歯点などの運動経路を計測し, 得られる情報から下顎運動の解析を行うことは, 顎口腔機能の動的評価とともに, それに調和した補綴物を製作する上で有用なことと考えられる. 下顎運動の計測装置については, 従来様々な開発・報告がなされており, その中でも6自由度を有する顎運動計測装置は, 下顎任意点の運動を計測しそれを運動論的に解明し得る装置である. 当教室では, 独自に開発した6自由度下顎運動計測システムを用いて, 左右のhinge axis point間のline segment及び各歯牙咬頭の動態, 顆路角の測定, コンピューターFGP法への応用などについて報告している. ま...
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Published in | 神奈川歯学 Vol. 30; no. 4; pp. 405 - 414 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
神奈川歯科大学学会
30.03.1996
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ISSN | 0454-8302 |
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Summary: | 「緒言」下顎頭や切歯点などの運動経路を計測し, 得られる情報から下顎運動の解析を行うことは, 顎口腔機能の動的評価とともに, それに調和した補綴物を製作する上で有用なことと考えられる. 下顎運動の計測装置については, 従来様々な開発・報告がなされており, その中でも6自由度を有する顎運動計測装置は, 下顎任意点の運動を計測しそれを運動論的に解明し得る装置である. 当教室では, 独自に開発した6自由度下顎運動計測システムを用いて, 左右のhinge axis point間のline segment及び各歯牙咬頭の動態, 顆路角の測定, コンピューターFGP法への応用などについて報告している. また, 近年, 顎口腔系機能障害を訴える患者が急増し, 症状を定量的に把握することの重要性が高まっている. これに対処するためには, 治療前後の比較や, 各症状相互の比較が容易で, 診療室での有用性の高い装置の開発が望まれるが, 6自由度下顎運動計測装置は, 装置の複雑性・測定に対する高い修練性・口腔内に装着されるクラッチの製作などの面から, 一般臨床に応用する際に簡便性の高い装置とは言いがたい. |
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ISSN: | 0454-8302 |