先天性脛骨欠損に伴う反張膝の治療

症例 10歳 男児 診断 両先天性脛骨欠損(右脛骨完全欠損, 左脛骨部分欠損) (経過)出産後両下肢の変形で初診, 高度の内反足変形があり, 矯正ギプス, 装具装着した. 右下肢は創外固定器で腓骨を下降し, 腓骨の中央化を行なった. 内反足は軟部組織解離創外固定による矯正を行なったが結果的に足関節固定となった. 左は脛骨部分欠損で最初より反張膝であった. X線上脛骨遠位端は低形成, 距骨踵骨は一体化, 中足骨足趾とも一部欠損し内反足であった. 脛腓間不安定性のため軟部組織解離及び創外固定による内反足矯正に失敗し, 脛腓間固定後, 腓骨骨きり(2回), 足根骨骨きりを行った. 現在両下肢とも長下...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 53; no. 2; pp. 474 - 475
Main Authors 寺本司, 高木信吾, 牧野佳朗, 田代宏一郎, 大塚和孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2004
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ISSN0037-1033

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Summary:症例 10歳 男児 診断 両先天性脛骨欠損(右脛骨完全欠損, 左脛骨部分欠損) (経過)出産後両下肢の変形で初診, 高度の内反足変形があり, 矯正ギプス, 装具装着した. 右下肢は創外固定器で腓骨を下降し, 腓骨の中央化を行なった. 内反足は軟部組織解離創外固定による矯正を行なったが結果的に足関節固定となった. 左は脛骨部分欠損で最初より反張膝であった. X線上脛骨遠位端は低形成, 距骨踵骨は一体化, 中足骨足趾とも一部欠損し内反足であった. 脛腓間不安定性のため軟部組織解離及び創外固定による内反足矯正に失敗し, 脛腓間固定後, 腓骨骨きり(2回), 足根骨骨きりを行った. 現在両下肢とも長下肢装具装着歩行可能であるが, 左膝関節の反張が25度残存している. (検討事項)左反張膝の今後の治療方法についてご検討下さい.
ISSN:0037-1033