医療従事者におけるQuantiFERON TBゴールドプラスの検討
要旨:〔目的〕QuantiFERON TBゴールドプラス(QFT-Plus)は結核菌刺激抗原を追加し, CD4+T細胞に加えてCD8+ T 細胞の免疫反応も利用するようになった. 本研究では医療従事者におけるQFT-Plusの年代別, 職種別陽性率について検討した. 〔対象と方法〕2018年10月から12月の間に社会福祉法人施設において, 本研究に同意を得た計369例(平均年齢41.5±12.4歳)の職員を対象としてQFT-Plusを実施した. 〔結果〕QFT-Plusの全体の陽性率は8.1%(30例), 職種別陽性率は看護師15.5%, 事務職9.1%, 介護職員等5.2%, 理学療法士・作...
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Published in | 結核 Vol. 97; no. 3; pp. 141 - 145 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本結核・非結核性抗酸菌症学会
15.05.2022
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ISSN | 0022-9776 |
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Summary: | 要旨:〔目的〕QuantiFERON TBゴールドプラス(QFT-Plus)は結核菌刺激抗原を追加し, CD4+T細胞に加えてCD8+ T 細胞の免疫反応も利用するようになった. 本研究では医療従事者におけるQFT-Plusの年代別, 職種別陽性率について検討した. 〔対象と方法〕2018年10月から12月の間に社会福祉法人施設において, 本研究に同意を得た計369例(平均年齢41.5±12.4歳)の職員を対象としてQFT-Plusを実施した. 〔結果〕QFT-Plusの全体の陽性率は8.1%(30例), 職種別陽性率は看護師15.5%, 事務職9.1%, 介護職員等5.2%, 理学療法士・作業療法士3.4%であった. 多変量解析の結果, 結核・潜在性結核感染症治療歴(adjusted odds ratio (aOR):81.2, 95% confidence interval(CI):8.5-775), 看護師(aOR: 3.1, 95%CI: 1.2-8.3)がリスク因子となった. 〔考察〕本研究では8.1%と比較的高い陽性率であり, 看護師と結核既往が陽性要因であった. 看護師は医療職のなかでもリスクが高いことがわかった. |
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ISSN: | 0022-9776 |