小児・AYA 世代の悪性脳腫瘍に対する妊孕性温存治療併用の現状と問題点
当院での化学療法・化学放射線療法が選択肢となる脳腫瘍(主に悪性脳腫瘍)に対する妊孕性温存の状況を, 2015~2021年までに加療した小児・AYA世代(男性は中学生以上)を対象に後ろ向きに検討した. 妊孕性温存のICは, AYA世代キャンサーボード設置前は3/32人, 設置後は19/36人に施行していたが, ICを受けた22人(男:女=15:7)中, 実際に温存した患者は10人(男:女=9:1)であった. 低年齢患者への対応, 悪性グリオーマ患者の妊娠時再発リスク上昇, 間脳下垂体機能低下など, 脳腫瘍独特の問題点に対応することが今後の課題である....
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Published in | 小児の脳神経 Vol. 48; no. 1; pp. 39 - 44 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本小児神経外科学会
31.03.2023
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ISSN | 0387-8023 |
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Summary: | 当院での化学療法・化学放射線療法が選択肢となる脳腫瘍(主に悪性脳腫瘍)に対する妊孕性温存の状況を, 2015~2021年までに加療した小児・AYA世代(男性は中学生以上)を対象に後ろ向きに検討した. 妊孕性温存のICは, AYA世代キャンサーボード設置前は3/32人, 設置後は19/36人に施行していたが, ICを受けた22人(男:女=15:7)中, 実際に温存した患者は10人(男:女=9:1)であった. 低年齢患者への対応, 悪性グリオーマ患者の妊娠時再発リスク上昇, 間脳下垂体機能低下など, 脳腫瘍独特の問題点に対応することが今後の課題である. |
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ISSN: | 0387-8023 |