血液成分分離装置を用いた採血時の徐脈の発生について

目的 血液成分分離装置を用いた成分採血の実施中に, 供血者が高度の徐脈に陥り, 失神またはこれに近い状態となる場合がある. 我々は昭和58年6月から, 心電図監視下に供血者の安全管理を強化してきた. 今回高度の徐脈をきたした例を経験したので報告し, その発生要因, 予防対策について述べたい. 採血方法 血液成分分離装置は225mlのボウルで, Haemonetics Pexを用いた. 供血者には, なるべく20~40歳代の健康な男性(体重50kg以上)を選んだ. 採血時の全供血者に心電図監視装置を働かせて, 心拍数(/min)が50以下になると自動的に心電図記録ができるようにした. 採血の前後...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 30; no. 6; pp. 526 - 527
Main Authors 岡村経一, 古関節子, 佐藤ヒロミ, 須田真美子, 大導寺裕子, 根岸洋子, 小早川由美子, 小松文夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.12.1984
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ISSN0546-1448

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Summary:目的 血液成分分離装置を用いた成分採血の実施中に, 供血者が高度の徐脈に陥り, 失神またはこれに近い状態となる場合がある. 我々は昭和58年6月から, 心電図監視下に供血者の安全管理を強化してきた. 今回高度の徐脈をきたした例を経験したので報告し, その発生要因, 予防対策について述べたい. 採血方法 血液成分分離装置は225mlのボウルで, Haemonetics Pexを用いた. 供血者には, なるべく20~40歳代の健康な男性(体重50kg以上)を選んだ. 採血時の全供血者に心電図監視装置を働かせて, 心拍数(/min)が50以下になると自動的に心電図記録ができるようにした. 採血の前後及び各サイクル直後に心電図を記録した. 別の静脈ラインを確保して生食水補液をおこないながら採血を開始した.
ISSN:0546-1448