頸髄患者におけるBIの難易度

頸髄損傷(頸損)患者群における, ADLに含まれる個々の動作について自立者の割合の経時的変化を示すことは, リハビリテーションの効果を検討する上で必須であり, また, 損傷レベルが自立にどのように関連するかも同じく重要である. 当院に入院した頸損患者46名(C5:13人, C6:22人, C7:11人)のBarthel Index(BI)各項目の経時的変化を26週間追った. 26週における項目の自立度と損傷レベルとの関係では, C5では車椅子駆動はほぼ全員が自立し, 次いで約半数は, 食事が自立した. C6では, 車椅子駆動・食事・洗面および整容については全体の80%以上が自立し, 更衣・移乗...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 34; no. 8; p. 582
Main Author 岡田真明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.08.1997
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ISSN0034-351X

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Summary:頸髄損傷(頸損)患者群における, ADLに含まれる個々の動作について自立者の割合の経時的変化を示すことは, リハビリテーションの効果を検討する上で必須であり, また, 損傷レベルが自立にどのように関連するかも同じく重要である. 当院に入院した頸損患者46名(C5:13人, C6:22人, C7:11人)のBarthel Index(BI)各項目の経時的変化を26週間追った. 26週における項目の自立度と損傷レベルとの関係では, C5では車椅子駆動はほぼ全員が自立し, 次いで約半数は, 食事が自立した. C6では, 車椅子駆動・食事・洗面および整容については全体の80%以上が自立し, 更衣・移乗・入浴・尿禁制は70~45%にとどまり, 便禁制・トイレは15%未満であった. C7においては, 車椅子駆動・食事・洗面および整容・更衣・移乗について全体の約80%以上が自立し, 入浴は70%強であり, 便禁制・トイレ・尿禁制は40%未満となった.
ISSN:0034-351X