当院における退院患者の追跡調査

「目的」当院退院患者の退院後の悪化因子を明らかにするために, 退院患者のADLを調査し, 入退院時のADL, 病型, 年齢別に比較検討を行った. 「方法」当院に1996~1997年の2年間に入院した890人中, 1回目の入院時評価を対象とした. 総数722人, 男性392人, 女性330人, 平均年齢66歳で, 平均追跡調査期間は482日であった. ADL評価はFIMの合計点よりA群(108~126), B群(54~107), C群(18~53)に分けた. 疾患の内訳は脳卒中429人, 整形外科疾患153人, その他138人であった. 調査期間は1998年4~8月で, 入院中や通院中の患者につ...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 36; no. 1; p. 73
Main Authors 湧上聖, 渡嘉敷崇, 山崎富浩, 江頭有朋, 平良敏裕, 戸田ゆみ子, 今村義典, 末永英文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.01.1999
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Summary:「目的」当院退院患者の退院後の悪化因子を明らかにするために, 退院患者のADLを調査し, 入退院時のADL, 病型, 年齢別に比較検討を行った. 「方法」当院に1996~1997年の2年間に入院した890人中, 1回目の入院時評価を対象とした. 総数722人, 男性392人, 女性330人, 平均年齢66歳で, 平均追跡調査期間は482日であった. ADL評価はFIMの合計点よりA群(108~126), B群(54~107), C群(18~53)に分けた. 疾患の内訳は脳卒中429人, 整形外科疾患153人, その他138人であった. 調査期間は1998年4~8月で, 入院中や通院中の患者については直接患者や家族に, それ以外の患者は電話での聞き取りで, 現在の状態についてADLを中心に調査した. 「結果」ADLが低い場合や, 高齢者, その他の疾患で死亡する確率が高かった. 退院時のADLは, A群23%に悪化, B群の18%に悪化, 25%に改善, C群では25%に改善がみられた.
ISSN:0034-351X