ATLA抗体陽性血液製剤におけるATLA陽性細胞の出現について

I. 目的:ATLA抗体陽性血液製剤におけるATLA陽性細胞の出現頻度及び保存に伴なうATLA陽性細胞出現の変化について検討した. II. 方法:ATLA抗体陽性血液製剤(全血5パック, 赤血球濃厚液5パック)の血液を採血後2. 4. 7. 13日目に採取し, 単核細胞のPHA添加及び非添加短期培養を行った. 培養5. 10. 15. 20日目の細胞をガラスプレートにアセトン固定した後, 間接蛍光抗体法を実施し, ATLA陽性細胞を算定した. III. 結果:(1)ATLA抗体陽性血液はPHA刺激により10例全例にATLA陽性細胞が認められた. (2)また, PHA非添加群においても10例中9...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 31; no. 4; p. 358
Main Authors 大矢健一, 森澤清美, 森島泰雄, 長谷川岩三, 福田常男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.10.1985
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ISSN0546-1448

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Summary:I. 目的:ATLA抗体陽性血液製剤におけるATLA陽性細胞の出現頻度及び保存に伴なうATLA陽性細胞出現の変化について検討した. II. 方法:ATLA抗体陽性血液製剤(全血5パック, 赤血球濃厚液5パック)の血液を採血後2. 4. 7. 13日目に採取し, 単核細胞のPHA添加及び非添加短期培養を行った. 培養5. 10. 15. 20日目の細胞をガラスプレートにアセトン固定した後, 間接蛍光抗体法を実施し, ATLA陽性細胞を算定した. III. 結果:(1)ATLA抗体陽性血液はPHA刺激により10例全例にATLA陽性細胞が認められた. (2)また, PHA非添加群においても10例中9例にATLA陽性細胞が認められた. (3)10例のATLA抗体陽性血液を保存した場合, 保存日数の増加と供に, ATLA陽性細胞は認められなくなったが, 採血後20日の血液においても1例ATLA陽性細胞が認められた.
ISSN:0546-1448