「口腔に関するアセスメント票」の活用について‐平成10年度要介護認定に関する試行的事業での結果を踏まえて

介護保険制度での適切な口腔ケアプランの作成のために, 平成10年度要介護認定に関する試行的事業において「歯および口腔状態に関するアセスメント票」を実施した316名の結果をもとに, 「口腔に関するアセスメント票」の活用について検討した. その結果, 「歯が痛む」などの口腔内症状が認められたのは57.9%であった. また, 歯磨きについては64.9%, うがいについては49.7%, 摂食については46.5%の者にそれぞれ指導や治療などの必要性のあることが認められた. 一方, 任意に定めた項目により, 全体の9割が口腔ケアが必要であるとスクリーニングされたが, 今回用いたアセスメント票ではケアプラン...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 49; no. 5; p. 829
Main Authors 河端邦夫, 宮城昌治, 久世祥二, 小島隆, 盛植泰照, 石井みどり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.10.1999
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ISSN0023-2831

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Summary:介護保険制度での適切な口腔ケアプランの作成のために, 平成10年度要介護認定に関する試行的事業において「歯および口腔状態に関するアセスメント票」を実施した316名の結果をもとに, 「口腔に関するアセスメント票」の活用について検討した. その結果, 「歯が痛む」などの口腔内症状が認められたのは57.9%であった. また, 歯磨きについては64.9%, うがいについては49.7%, 摂食については46.5%の者にそれぞれ指導や治療などの必要性のあることが認められた. 一方, 任意に定めた項目により, 全体の9割が口腔ケアが必要であるとスクリーニングされたが, 今回用いたアセスメント票ではケアプランへの反映は十分でなかった. 今後, 口腔に関するアセスメント票を有効に活用するには, 口腔ケアの必要性が容易にアセスメントできるように簡素化することが必要であることが示唆された.
ISSN:0023-2831