MRIによる半月損傷の診断-撮像条件についての考察

膝関節半月損傷の診断においてMRIは有用な手段となりつつあるが, 他の部位のMRIと同様に通常のT1, T2強調で撮像されることが多いのが実状であろう. しかしながら通常のT1, T2強調では半月の描出はかんばしいものとは言えない. 我々はT1, T2強調画像から水脂肪分離画像及びT2*に変更し良好な成績を得ている. 対象はMRIを行いかつ関節鏡にて半月断裂の有無を確認できた108症例, 216半月である. 使用したMRIは超伝導0.5T東芝MRT50A Superであり, 膝用QDコイルを用いて撮像した. 関節鏡で断裂が確認されたのは内側44半月, 外側46半月, 合計90半月であり, MR...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 4; p. 1302
Main Authors 泊一秀, 浅尾恒徳, 鳥巣岳彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.1996
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ISSN0037-1033

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Summary:膝関節半月損傷の診断においてMRIは有用な手段となりつつあるが, 他の部位のMRIと同様に通常のT1, T2強調で撮像されることが多いのが実状であろう. しかしながら通常のT1, T2強調では半月の描出はかんばしいものとは言えない. 我々はT1, T2強調画像から水脂肪分離画像及びT2*に変更し良好な成績を得ている. 対象はMRIを行いかつ関節鏡にて半月断裂の有無を確認できた108症例, 216半月である. 使用したMRIは超伝導0.5T東芝MRT50A Superであり, 膝用QDコイルを用いて撮像した. 関節鏡で断裂が確認されたのは内側44半月, 外側46半月, 合計90半月であり, MRIでtrue positive76半月, false positive 3半月, false negativel 14半月であり, sensitivity 84%, specificity 98%, accuracy 92%であり1.5Tの機種の報告に比べ遜色のないものであった. 診断能の向上は, FOV15cmから10cmにして解像能を向上させたこと, Grade IIIを断裂と判断したことによると考えられる.
ISSN:0037-1033