レザフィリンを用いた光線力学療法(Photodynamic Therapy:PDT)のラット舌癌細胞株に対する抗腫瘍効果の検討

【目的】光線力学療法は, 腫瘍親和性光感受性物質を投与し, レーザー照射することにより, 腫瘍を壊死させる局所療法である. 今回我々は, ラット舌癌細胞株に対し, フォトブリン(R)とレザフィリンを用い, 抗腫瘍効果を比較検討し, さらに, GFP遺伝子を導入した上記細胞株マウス皮下移植モデルを用いレザフィリンPDTの抗腫瘍効果を検討した. 【方法】細胞培養後, フォトブリン(R)とレザフィリンを添加し, SUPER LIZER, PDレーザーを用いてPDTを行い, 細胞数およびアポトーシス誘導を検討した. また, マウス皮下移植を行い, レザフィリンを尾静脈投与し, PDTを行い, GFPチ...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 27; no. 4; p. 343
Main Authors 木下篤敬, 中西速夫, 関泰, 大野ふみ, 阿部厚, 立松正衛, 吉田憲司, 栗田賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 15.01.2007
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ISSN0288-6200

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Summary:【目的】光線力学療法は, 腫瘍親和性光感受性物質を投与し, レーザー照射することにより, 腫瘍を壊死させる局所療法である. 今回我々は, ラット舌癌細胞株に対し, フォトブリン(R)とレザフィリンを用い, 抗腫瘍効果を比較検討し, さらに, GFP遺伝子を導入した上記細胞株マウス皮下移植モデルを用いレザフィリンPDTの抗腫瘍効果を検討した. 【方法】細胞培養後, フォトブリン(R)とレザフィリンを添加し, SUPER LIZER, PDレーザーを用いてPDTを行い, 細胞数およびアポトーシス誘導を検討した. また, マウス皮下移植を行い, レザフィリンを尾静脈投与し, PDTを行い, GFPチェッカーによるモニターと共に, 腫瘍体積を計測した. 【結果と考察】レザフィリンPDTの方が強いアポトーシスを誘導し, 特に悪性度の高いLM株に対し優れた坑腫瘍活性を有した. また, マウスモデルにおいてもレザフィリン濃度依存的に有意な抗腫瘍効果が認められた.
ISSN:0288-6200