焦点性てんかんの診断・治療における脳定常電位の意義
目的:脳定常電位(stationary potential, SP)は脳に恒存する+10~20mVの直流電位であり, 器質的脳障害により増減する. このSPが(1)焦点性てんかんにおいても変化がみられるか, (2)焦点の診断や切除手術にこのSPの測定が役立つか, (3)SPの異常が焦点でのspike形成に関与しうるものかどうかを, 臨床的・実験的に検討した. 方法:症例は34例のてんかん患者, 及び50例の髄膜腫である. SPの測定法はSP-encephalograph又はその簡便法である. 前者は頭皮上の90点のSPをautomaticにchart上に記録する装置である. 後者は甘汞電極,...
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Published in | Neurologia medico-chirurgica Vol. 13; no. suppl; p. 182 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科学会
01.10.1973
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ISSN | 0470-8105 |
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Summary: | 目的:脳定常電位(stationary potential, SP)は脳に恒存する+10~20mVの直流電位であり, 器質的脳障害により増減する. このSPが(1)焦点性てんかんにおいても変化がみられるか, (2)焦点の診断や切除手術にこのSPの測定が役立つか, (3)SPの異常が焦点でのspike形成に関与しうるものかどうかを, 臨床的・実験的に検討した. 方法:症例は34例のてんかん患者, 及び50例の髄膜腫である. SPの測定法はSP-encephalograph又はその簡便法である. 前者は頭皮上の90点のSPをautomaticにchart上に記録する装置である. 後者は甘汞電極, 滅菌寒天ブリッジ, 高入力インピーダンス直流増幅器を用いる. 術中測定の際は後者を用いる. 動物実験(ウサギ・ネコ)で実験てんかんを作る方法としては, ペニシリンやアルミナクリームを用いた. |
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ISSN: | 0470-8105 |