新しい「血液製剤の使用指針」の影響予測

「目的」1999年6月に厚生省から新しい「血液製剤の使用指針」が出され, 院内でも機会ある毎にその主旨説明を行ってきた. そこで改めて現在の当院における血液製剤の使用法・目的が新指針とどのように乖離しているかを検討し, 今後の輸血療法の在り方を検討する上での基礎資料にすることとした. 「方法」先ず新指針が出される前後において, 各製剤の使用量に変化があったか否かを単純に比較した. 次に最近3カ月間に実際に削減された製剤別の実数を求め, 更にレセプトから新指針に照らし不適切と思われる使用法をピックアップし, 総合的な「不適切な使用」の評価を試みた. 特に新鮮凍結血漿(FFP)に関しては赤血球濃厚...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 236
Main Authors 田崎哲典, 後藤健治, 佐藤淑子, 藤井喜榮子, 佐々木さき子, 高館潤子, 上机美穂子, 伊藤忠一, 古川さち子, 及川秀司, 高橋勝雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.2000
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ISSN0546-1448

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Summary:「目的」1999年6月に厚生省から新しい「血液製剤の使用指針」が出され, 院内でも機会ある毎にその主旨説明を行ってきた. そこで改めて現在の当院における血液製剤の使用法・目的が新指針とどのように乖離しているかを検討し, 今後の輸血療法の在り方を検討する上での基礎資料にすることとした. 「方法」先ず新指針が出される前後において, 各製剤の使用量に変化があったか否かを単純に比較した. 次に最近3カ月間に実際に削減された製剤別の実数を求め, 更にレセプトから新指針に照らし不適切と思われる使用法をピックアップし, 総合的な「不適切な使用」の評価を試みた. 特に新鮮凍結血漿(FFP)に関しては赤血球濃厚液(CRC)との併用依頼及び輸血前後の凝固系検査の実施状況を重視した. アルブミン製剤に関しては投与前の検査(血清アルブミン濃度なと)の有無及び投与前の実際の数値も考慮しながら推定した. 尚, 赤血球製剤については客観的判断が困難であり検討から除外した.
ISSN:0546-1448