SIMM GAITによる歩行中の経時的筋力変化の推定

「目的」筋骨格モデリングソフト(SIMM GAIT)を用いて, 体格が異なる症例における歩行時の経時的筋力変化を推定したので報告する. 「対象と方法」50歳代の健常女性12例を用いて, Teremetric EMGを股関節周囲筋に貼付しVICON370による歩行分析を行った. 実験時に各筋力の最大筋収縮時の筋電位も記録した. 以上の計測によりそれぞれ, SIMM GAITから各筋における歩行時の経時的筋力変化を推定し, 歩行時の経時的モーメントを算出した. この解析結果とVCMにより求めた経時的モーメントについて比較検討を行った. 「結果と考察」SIMM GAITにより解析した歩行時の経時的モ...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 36; no. 10; p. 686
Main Authors 橋本直樹, 大森弘則, 奥村康弘, 安藤正郎, 大木央, 馬場久敏, 佐々木伸一, 嶋田誠一郎, 野瀬恭代, 和田真
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.10.1999
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ISSN0034-351X

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Summary:「目的」筋骨格モデリングソフト(SIMM GAIT)を用いて, 体格が異なる症例における歩行時の経時的筋力変化を推定したので報告する. 「対象と方法」50歳代の健常女性12例を用いて, Teremetric EMGを股関節周囲筋に貼付しVICON370による歩行分析を行った. 実験時に各筋力の最大筋収縮時の筋電位も記録した. 以上の計測によりそれぞれ, SIMM GAITから各筋における歩行時の経時的筋力変化を推定し, 歩行時の経時的モーメントを算出した. この解析結果とVCMにより求めた経時的モーメントについて比較検討を行った. 「結果と考察」SIMM GAITにより解析した歩行時の経時的モーメント曲線はVCMによるものと相関関係を示し, 回帰直線による関数化が可能であると思われた. よって, 経時的な筋力変化を推定する上でSIMM GAITによる解析結果は有用であると考えられた.
ISSN:0034-351X