Thoracic Outlet Syndrome in Overhead Athletes Suffering From Dominant Elbow Pain

はじめに:胸郭出口症候群(TOS)の症状は多彩であり肘痛を訴えるものは少なくない.また治療方針の決定も難しい場合がある. 対象と方法:投球側肘周囲痛を主訴に来院したオーバーヘッドスポーツ選手940例の診断名を調査し,TOSの有病率を求めた.次にTOS単独病変例を保存療法で復帰できた群と手術を要した群に分け,初診時における症状,理学所見,超音波所見などを比較した. 結果:TOSと診断されたのは184例であり,74例はTOS単独病変例であった.保存群は44例,手術群は30例であり,手術群においてしびれのVAS,Wright test,Roos 15の陽性率が有意に高く,斜角筋三角底辺間距離(ISD...

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Published inJournal of Japan Elbow Society Vol. 25; no. 2; pp. 234 - 236
Main Authors 武長 徹也, 古島 弘三, 草野 寛, 船越 忠直, 宮本 梓, 伊藤 雄也, 宇良田 大悟, 堀内 行雄, 伊藤 恵康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Japan Elbow Society 2018
日本肘関節学会
Subjects
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ISSN1349-7324
2434-2262
DOI10.24810/jelbow.25.2_234

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Summary:はじめに:胸郭出口症候群(TOS)の症状は多彩であり肘痛を訴えるものは少なくない.また治療方針の決定も難しい場合がある. 対象と方法:投球側肘周囲痛を主訴に来院したオーバーヘッドスポーツ選手940例の診断名を調査し,TOSの有病率を求めた.次にTOS単独病変例を保存療法で復帰できた群と手術を要した群に分け,初診時における症状,理学所見,超音波所見などを比較した. 結果:TOSと診断されたのは184例であり,74例はTOS単独病変例であった.保存群は44例,手術群は30例であり,手術群においてしびれのVAS,Wright test,Roos 15の陽性率が有意に高く,斜角筋三角底辺間距離(ISD)が有意に狭かった. 結語:肘痛を主訴とするTOSは19.6%であった.保存療法に抵抗し手術を要した群の特徴として,しびれが強く,Roos 15陽性率が高く,ISDが狭いことが明らかとなった.
ISSN:1349-7324
2434-2262
DOI:10.24810/jelbow.25.2_234