小皮膚切開による肋骨整復術を施行した1例

多発肋骨骨折を合併する鈍的胸部外傷の手術適応と時期に関しては多くの議論がされている.多発肋骨骨折に伴う疼痛や胸郭変形は生命予後には直接関与しないが,その後の生活に影響を与える可能性が考えられる.そのため手術適応を決定するときにはこれらの因子も考慮する必要があると考えられる.また肋骨整復術に伴う皮膚切開創は,若年患者においては精神的な苦痛を強いる可能性が考えられる.我々はこれらの因子を考慮して疼痛の改善と胸郭変形の改善を目的に,小皮膚切開下にステンレスプレートを使用し肋骨整復術を行い良好な結果を得ることが出来た....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 22; no. 4; pp. 720 - 724
Main Authors 鬼塚, 貴光, 西川, 仁士, 能勢, 直弘, 井上, 政昭, 宗, 哲哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.05.2008
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.22.720

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Summary:多発肋骨骨折を合併する鈍的胸部外傷の手術適応と時期に関しては多くの議論がされている.多発肋骨骨折に伴う疼痛や胸郭変形は生命予後には直接関与しないが,その後の生活に影響を与える可能性が考えられる.そのため手術適応を決定するときにはこれらの因子も考慮する必要があると考えられる.また肋骨整復術に伴う皮膚切開創は,若年患者においては精神的な苦痛を強いる可能性が考えられる.我々はこれらの因子を考慮して疼痛の改善と胸郭変形の改善を目的に,小皮膚切開下にステンレスプレートを使用し肋骨整復術を行い良好な結果を得ることが出来た.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.22.720