Tuohy 針と硬膜外カテーテルを用いた持続腋窩ブロックの実際

Tuohy 針と硬膜外麻酔用カテーテル (直径1mmのポリエチレン製) を用いた持続腋窩ブロック法の基本原則ならびに成績を紹介するとともに, 実際に施行するにあたっての具体的な問題点とその対処の仕方について述べた. 32例の手術患者や疼痛管理に施行し3例で失敗したが, 神経血管鞘穿刺の判定基準を厳しくした後は失敗例はない. 本法は簡便でしかもわずらわしい合併症が少ない方法であるが, 持続腋窩ブロック法一般の問題として, 局麻薬の神経血管鞘内での自由な浸潤を保証するものがない, すなわち解剖学的問題や癒着などの問題に対しては, 今後の共通の課題として検討を必要とする....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 4; no. 3; pp. 318 - 323
Main Author 福家, 伸夫
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.07.1984
Online AccessGet full text
ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.4.318

Cover

More Information
Summary:Tuohy 針と硬膜外麻酔用カテーテル (直径1mmのポリエチレン製) を用いた持続腋窩ブロック法の基本原則ならびに成績を紹介するとともに, 実際に施行するにあたっての具体的な問題点とその対処の仕方について述べた. 32例の手術患者や疼痛管理に施行し3例で失敗したが, 神経血管鞘穿刺の判定基準を厳しくした後は失敗例はない. 本法は簡便でしかもわずらわしい合併症が少ない方法であるが, 持続腋窩ブロック法一般の問題として, 局麻薬の神経血管鞘内での自由な浸潤を保証するものがない, すなわち解剖学的問題や癒着などの問題に対しては, 今後の共通の課題として検討を必要とする.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.4.318