メタボリックシンドロームとは

「要旨」 高齢社会を迎えた日本において生活習慣病患者数は増加の一途をたどっている. このような状況に基づき予防医学的な見地から, メタボリックシンドロームの概念は誕生した. メタボリックシンドロームは, 腹部肥満やインスリン抵抗性などいくつかの代謝にかかわる危険因子の組み合わせを含む. 本稿ではメタボリックシンドロームの定義とこれまで明らかにされている発症メカニズムについて解説する. 「はじめに」 2006年の流行語大賞トップテンの1つが「メタボリックシンドローム(メタボ)」である. それ以降わずか数年で, 小学生まで知っている学術用語となった. 時に「メタボ」は, 「不健康に太っている」とい...

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Published inJournal of Intestinal Microbiology Vol. 24; no. 3; pp. 203 - 209
Main Author 佐藤, 隆一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 腸内細菌学会 2010
日本ビフィズス菌センター
The Intestinal Microbiology Society
Subjects
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ISSN1343-0882
1349-8363
DOI10.11209/jim.24.203

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Summary:「要旨」 高齢社会を迎えた日本において生活習慣病患者数は増加の一途をたどっている. このような状況に基づき予防医学的な見地から, メタボリックシンドロームの概念は誕生した. メタボリックシンドロームは, 腹部肥満やインスリン抵抗性などいくつかの代謝にかかわる危険因子の組み合わせを含む. 本稿ではメタボリックシンドロームの定義とこれまで明らかにされている発症メカニズムについて解説する. 「はじめに」 2006年の流行語大賞トップテンの1つが「メタボリックシンドローム(メタボ)」である. それ以降わずか数年で, 小学生まで知っている学術用語となった. 時に「メタボ」は, 「不健康に太っている」ということを意味する言葉として用いられ, 頻繁に耳にする. しかし, その正確な定義と疾患の発症機序について知る人は多くない. かくして本稿のような特集総説が組まれた訳であり, 新たな疾患としての概念とその背景, 発症に至る分子機構の概要について, 解説を試みたい.
ISSN:1343-0882
1349-8363
DOI:10.11209/jim.24.203