十二指腸に転移した肺大細胞癌の 1 症例

• Published in: The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 16; no. 2; pp. 186 - 190
• Main Authors: 賀嶋, 直隆, 大塚, 敏彦, 望月, 俊男, 太田, 秀一, 足立, 満, 中島, 宏昭
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1994; 日本気管支学会; The Japan Society for Respiratory Endoscopy
• Subjects: Large cell carcinoma; Metastasis to the duodenum; Primary lung cancer; 十二指腸転移; 原発性肺癌; 大細胞癌
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.16.2_186

症例は56歳男性, 胸部異常影のため入院。検査の結果, 肺大細胞癌(T_2N_3M_0 stageIIIb)と診断され, 化学療法及び放射線療法を施行したが治療効果なく死亡した。経過中に心窩部痛が出現し上部消化管内視鏡を施行したところ, 十二指腸球部前壁に山田II型の隆起性病変を認めた。剖検の結果, 肺大細胞癌が十二指腸球部へ転移したことが判明した。原発性肺癌が十二指腸へ転移したとする報告は少なく, 検索しえた本邦における症例の10例中8例が大細胞癌であったということは注目に値すると思われた。