急性呼吸不全患者に対する人工呼吸器装着下気管支肺胞洗浄法の有用性と安全性について

未診断のまま人工呼吸器装着したびまん性肺陰影を呈する急性呼吸不全患者17例に対して早期に気管支肺胞洗浄検査を施行し診断的有用性と安全性について検討した. その結果, 重篤なる急性呼吸不全状態でも極めて安全に検査可能であった. このうち人工呼吸器より離脱が可能であった8例(47.2%)の検討から, 各種因子のうち好酸球比率の多寡が人工呼吸器からの離脱を予測しうる重要なるパラメーターであると判断された. 各種呼吸器疾患における非侵襲的診断手技としての気管支肺胞洗浄法(Bronchoalveolar lavage:以下BAL)の普及と進歩は著しく, 重篤な呼吸状態の患者に対する検査としても期待される...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 23; no. 1; pp. 11 - 15
Main Authors 小俣, 雅稔, 杣, 知行, 本橋, 典久, 工藤, 翔二, 日野, 光紀, 小久保, 豊, 小野, 靖, 田中, 庸介, 五味, 渕誠, 真崎, 義隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2001
日本気管支学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.23.1_11

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Summary:未診断のまま人工呼吸器装着したびまん性肺陰影を呈する急性呼吸不全患者17例に対して早期に気管支肺胞洗浄検査を施行し診断的有用性と安全性について検討した. その結果, 重篤なる急性呼吸不全状態でも極めて安全に検査可能であった. このうち人工呼吸器より離脱が可能であった8例(47.2%)の検討から, 各種因子のうち好酸球比率の多寡が人工呼吸器からの離脱を予測しうる重要なるパラメーターであると判断された. 各種呼吸器疾患における非侵襲的診断手技としての気管支肺胞洗浄法(Bronchoalveolar lavage:以下BAL)の普及と進歩は著しく, 重篤な呼吸状態の患者に対する検査としても期待されるところである. そのため, このような疾患群に対する診断的有用性を検討する事が必要であるが, 一方ではその安全性を十分に把握することが肝要である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.23.1_11